遺伝との関係

多汗症は遺伝しませんが、しかし、多汗症になりやすい性格、考え方はある程度親の影響を
受けてくるもので、親が神経質であったり、些細なことを気にしすぎてしまうような
性格である場合には、子どもは少なからずその親からの教育を受けて育ちますから、
子どもも神経質な性格になる可能性は十分にありますし、
多汗症になりやすい性格、すなわちストレスを溜め易くなりやすい、とも言えるのです。

多汗症自体は遺伝するものではありません。

ですから、親が多汗症だからといって必要以上に心配することはありませんが、
むしろ、そのようなことを心配しすぎてしてしまうと、それが引き金となって多汗症に
なってしまうことも考えられますので、
気軽に気楽に流して見るくらいに留めておくことが賢明です。

ではワキガの遺伝についてご説明しましょう。

多汗症とは異なり、ワキガは遺伝し、ワキガであるかどうかを判断する目安に
「家族でワキガの人はいますか」という項目があるくらいです。

耳垢がウェットだったり、体毛が濃いめだったり、アポクリン汗腺の量や分泌量などは、
遺伝と大きく関係しており、さらに深くご説明しますと
ワキガの遺伝は優性遺伝というもので、この遺伝は、親から子に遺伝するのです。

まとめますと、親がワキガである場合、その子どもは高い確率でワキガになりうるのです。
よって、ワキガはある意味、逃れられない宿命・運命のようなものであるとも言えますが、
しかし、多汗症は自分の工夫次第でどうにか回避できるものでも
ありますので安心してよいのです。

現在多汗症ではない人は、ストレスを溜めずに、いい汗をかく工夫を適度に実行していれば、
十分に多汗症を予防できますし、既に多汗症で悩んでいる人についても、
遺伝であるならばどうしようもないと嘆いてしまうこともあるかと思いますが、
多汗症は遺伝ではありませんので、どうにかなるものなのです。