精神性多汗症
日々のストレスによって起こされる多汗症は、交感神経の緊張によるものだと
これまでにも常に説明してきましたが、それとは別に、根本に大きな精神的問題が
隠れているケースがあり、多汗症をどうにかしようとする以前に、
抱えている問題に対しての治療をしていくことが、治療方法の先決になります。
非常に複雑なのが精神的な問題というものであって、
本人でさえもその問題・原因に気づいていないことが多々あり、
そのため、多汗症の症状に悩み、病院を受診していくうちに、
精神性多汗症であることを知る方も多くいるようです。
精神的な問題が蓄積、そして、身体に精神性多汗症としての症状が現れるということは、
心がSOS・緊急事態のサインを出しているということでもありますので、
今一度自らと向き合い、今自分に起こっている多汗症は、
心のSOS・緊急事態のサインではないか?と考えてみる必要性があります。
精神性多汗症と関係のある精神的問題は、対人恐怖症の他にも
たくさん存在し、幼少期の環境や両親との関係、
過去のトラウマなどが原因として起こることもありえます。
そうして、精神性多汗症を完治したいと考えるならば、精神的問題をひとつひとつ
解決していかなければならず、とても長期間の間、治療を要します。
精神療法の効果が現れるのには、個人差があって、人それぞれで、
精神科を受診するようになってすぐに解決する人もいれば、
数年間精神療法を続けて、ようやく解決の糸口が見つかるという人もいますね。
精神性多汗症の症状が強固で、日常生活に支障をきたすのだという人には、
根本となっている問題をひとまず置いておいて、
手術など短期間で多汗症の症状だけを先に抑制してしまうことも良いでしょう。
精神性多汗症の症状で悩むことがなくなってから、
大事な問題に本腰を据えて向き合っていけばいいでしょう。
さらに、精神性多汗症の症状が消えた途端、
今まで抱えていた精神的な問題も解決してしまう人も多数いるのです。